2024/12/10 ギグワークス株式会社
働き方改革やリモートワークが進む中、若手社員はどのような働き方を求めているのでしょうか。
今回は、株式会社識学が20歳~35歳の会社員・公務員638人に行った、「“働く環境”に関する調査」を紹介します。
今回の調査によると、新卒時に「業務のやりがい」を重視していた若手社員たちは、働き始めてからは「ワークライフバランスの充実」が最も重要だと感じる人が増えました。調査では、42.5%が就職前後で求める環境が変わったと答え、うち77.1%がその変化を理由に転職を検討したとしています。理想の職場を追い求める姿勢が、現代の働き手の特徴と言えるでしょう。
仕事に求める条件が変化する背景には、ライフスタイルやキャリア観の多様化があると考えられます。一度の選択で全てが決まるわけではない現代だからこそ、柔軟に考える力が重要でしょう。
「5年以内に退職を考えている」と答えた若手社員は全体の66.2%でした。この理由としては、「キャリアアップのための転職」や「現職への不満」が挙げられるケースが多いようです。特に、働きやすさや成長機会を求めている社員にとって、企業側のサポートが十分でない場合は、離職への動機となり得るでしょう。
さらに、出世意欲の低下も離職を考える一因となっています。「責任の増加」や「バランスの崩壊」を懸念し、長期的なキャリアよりも今の生活を重視する傾向が見られます。このような若手社員に対し、企業がどのように向き合うかが重要な課題になるのではないでしょうか。
「管理職にはなりたくない」と答えた若手社員は71.0%でした。その理由として、「責任が重くなる」(47.9%)や「ワークライフバランスが崩れる」(43.9%)といった声が多く挙がりました。一方で、管理職を目指す理由のトップは「給与が増えるから」(61.6%)という現実的な理由でした。
今回の調査から、若手社員が求める「働く環境」の柔軟性や充実が、企業の人材定着に大きく影響することがわかりました。働く価値観が多様化する時代、企業は社員一人ひとりの声に耳を傾ける必要があるでしょう。