2024/02/28   ギグワークス株式会社

業界ニュース

「年収の壁」に関する実態とは?


あなたは「年収の壁」を知っていますか?
今回はエン・ジャパン株式会社が行った、「年収の壁」「年収の壁・支援強化パッケージ」についてアンケート調査を紹介します。
今回の調査で多くの人がこの問題に直面していることが明らかになりました。
 

■「年収の壁」とは何か、そしてなぜ問題なのか?

「年収の壁」とは、扶養を受けるための年収上限を指し、この壁を超えると社会保険料の負担増や手取りの減少に直面します。今回のアンケート結果によると、現在扶養内で働いている、または働くことを希望している人の約半数が年収106万円以内の壁に直面しており、多くがこの壁を超えないよう就業調整を行っていることが判明しました。しかし、手取りが減らなければ、約7割の人が年収の壁を超えても働きたいと考えています。これは、現在の年収の壁が、多くの人にとって働き方の選択肢を狭めていることを示しています。
 


■政府の「年収の壁・支援強化パッケージ」は解決策になり得るのか?

2023年10月に政府が開始した「年収の壁・支援強化パッケージ」については、詳細を知っている人はわずか1割に留まりますが、その内容を知った上で7割が賛成と回答しています。このパッケージは、一時的な年収超過でも扶養内に留まれるようにするなど、年収の壁を超えても手取りが減らないようにする制度です。しかし、利用を検討している人は2~3割程度とまだ少なく、利用にあたっての不安も指摘されています。これは、新しい制度への理解が深まり、実際に利用する人が増えることで、より多くの人が働きやすい環境を手に入れられる可能性を示唆しているでしょう。
 

■まとめ

「年収の壁」は多くの派遣労働者が直面する問題であり、今回のアンケートからは、この問題に対する意識の高さと、解決への強い願望が伺えます。政府の支援強化パッケージに対する賛成意見が多い一方で、制度の詳細や利用に関する不安も浮かび上がっており、今後の制度の浸透と改善が求められています。働きたいと願うすべての人が、より良い条件で働けるような社会の実現に向けて、この問題は引き続き注目されるべきでしょう。