2025/01/08   ギグワークス株式会社

業界ニュース

2024年10月の労働市場動向:有効求人倍率と雇用状況のポイントとは


最近の日本の労働市場はどのような動きを見せているのでしょうか?
今回は、ツナグ働き方研究所が毎月発表している「労働市場データレポート」の2024年10月度レポートを紹介します。
 

■有効求人倍率はわずかに上昇、正社員求人も14か月ぶりの改善

2024年10月の有効求人倍率は1.25倍となり、前月から0.01ポイント上昇しました。特に正社員の求人倍率が14か月ぶりに前年同月を上回るなど、改善の兆しが見られます。一方で、全体の倍率は前年同月比で15か月連続の減少となり、厳しい状況が続いています。これにより、企業の求人充足状況が少しずつ改善しているものの、長期的な回復には時間がかかることが予想されます。
 


■完全失業率が上昇、高齢層に影響が顕著

10月の完全失業率は2.5%で、前月比0.1ポイントの上昇となりました。特に45歳以上の世代で失業率が増加しており、55~64歳の失業率は0.2ポイント上昇しました。一方で、完全失業者数は前年同月より5万人減少し、170万人となっています。
高齢層の失業増加は働き方の変化やスキルの再適応の重要性を示しており、対策が求められます。このデータを基に、再雇用やキャリアチェンジの支援がいかに重要かを再認識させられます。
 

■新規求人数が3か月ぶりに増加、業種ごとに明暗分かれる

新規求人数は前年同月比で1.2%増加し、3か月ぶりのプラスとなりました。特に学術研究や専門・技術サービス業が8.9%増、情報通信業が6.4%増と大きく伸びています。一方で、宿泊業・飲食サービス業が6.5%減少するなど、業種ごとに差が見られます。
 

■まとめ

10月の労働市場データは、全体的にはわずかな改善の兆しが見られるものの、業種や年齢層ごとに課題が浮き彫りになりました。これらの変化は、日本の労働市場の多様化とともに、働き方や雇用政策の転換点を示唆しています。小さな変動の背後にある背景を理解し、より良い未来に向けた行動を考えるきっかけにしたいですね。