2025/01/29   ギグワークス株式会社

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2024年11月の労働市場動向:仕事探しに影響は?


求人数や失業率はどのような変化をしているのでしょうか。
今回は、ツナグ働き方研究所が毎月発表している「労働市場データレポート」の2024年11月度レポートを紹介します。
 

■有効求人倍率は1.25倍、安定した動きを継続

今回の調査によると、11月度の有効求人倍率(季節調整値)は1.25倍と、前月と同水準を維持しました。しかし、前年同月と比較すると0.02ポイント減少し、16か月連続でのマイナスとなっています。
特に、正社員の有効求人倍率は1.02倍と、2か月連続で前年同月を上回りました。これは正社員求人の需要がわずかに回復していることを示しており、安定した雇用を求める人にとっては希望の兆しと言えるでしょう。一方で、パート求人の倍率は1.20倍と、前月と変わらない水準を維持しています。

 

■完全失業率は2.5%で変わらず

完全失業率(季節調整値)は2.5%となり、前月および前年同月と同じ水準を維持しました。特に45-54歳の層で0.2ポイント、55-64歳の層で0.1ポイントの上昇が見られました。
一方、完全失業者数は164万人となり、前年同月より5万人減少しました。これは、雇用の流動性が一定程度確保されていることを示しています。高齢層の失業率の上昇が見られるものの、全体としては安定した推移を見せていると言えるでしょう。
 

■新規求人数は減少傾向、業界別に明暗が分かれる

新規求人数は前年同月比で-2.6%と減少に転じました。10月度は一時的にプラスに戻りましたが、再びマイナスとなり、求人市場の動向に注意が必要です。
業界別に見ると、運輸業・郵便業(2.0%増)、卸売業・小売業(0.9%増)、医療・福祉(0.4%増)では求人数が増加しました。一方で、宿泊業・飲食サービス業(12.2%減)、教育・学習支援業(6.4%減)、製造業(5.9%減)では求人数が大きく減少しました。
 

■まとめ

今回の調査によると、2024年11月の労働市場は、安定した動きを維持しているものの、新規求人数の減少が気になるところです。特に、業界ごとの動向に違いが見られるため、自分の希望する職種の市場状況を把握することが、より良い仕事探しにつながるでしょう。
今後も求人市場の変化を注視しながら、適切なタイミングで行動することが重要になりそうです。