2024/11/18   ギグワークス株式会社

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2024年7月の労働市場動向:労働市場の変化は?


労働市場は常に変化していますが、あなたは最新の動向を把握していますか?
今回は、ツナグ働き方研究所が毎月発表している「労働市場データレポート」の2024年9月度レポートを紹介します。
 

■有効求人倍率の微増は回復の兆し?

今回の調査によると、2024年9月度の有効求人倍率は1.24倍となり、前月よりわずかに0.01ポイント上昇しました。しかし、前年同月と比べると0.05ポイントの減少が続いており、労働市場の回復には時間がかかることを示しています。特に、パートの求人倍率が1.19倍とわずかながら上昇した一方で、正社員の求人倍率は1.01倍と停滞したままです。これは、企業がフルタイムの雇用よりもパートタイムの労働力に依存する傾向を強めていることを反映していると言えるでしょう。
 


■完全失業率の低下、若年層の増加が気になる

完全失業率は9月度で2.4%となり、前月から0.1ポイント、前年同月から0.2ポイントの減少が見られました。全体的な失業率が改善傾向にある一方、15歳から24歳の若年層では0.2ポイントの増加が確認されており、若者の就職活動に依然として厳しい状況が続いています。完全失業者数は173万人となり、前年から9万人減少しましたが、若年層の失業増加が問題視されています。この背景には、新卒採用の減少や若年層に求められるスキルの変化があると考えられます。若者が職を得るための支援が今後ますます重要になるでしょう。
 

■新規求人数の減少は何を示しているのか?

9月度の新規求人数は前年同月比で5.9%減少し、2か月連続で前年同月を下回る結果となりました。特に、情報通信業が8.9%増加したのに対し、生活関連サービス業や娯楽業は13.3%減少、製造業は9.1%減少という状況です。これにより、産業ごとの求人数のばらつきが顕著になっています。新規求人数の減少は、企業が新規採用に慎重になっている兆候と見られ、景気の不透明感が影響している可能性があります。今後、各業界がどのように人材需要を調整していくのでしょうか。
 

■まとめ

今回のレポートから見えてくるのは、労働市場が依然として不安定な状況にあるということです。わずかな回復の兆しが見られる一方で、業種や雇用形態によっては厳しい現実も残っています。若年層の失業増加や新規求人数の減少など、これからの社会にどのような影響が出るのか注視が必要です。今後も労働市場の動向を継続して追い、柔軟な働き方や多様な雇用形態を取り入れることが、企業と働く人々の未来を支えるカギとなるでしょう。