2024/07/17 ギグワークス株式会社
企業の非正規雇用に対する対応が進む中、給与や待遇の改善に対する企業の取り組みは、全体として前進しているのでしょうか。
今回は、株式会社マイナビが全国の企業を対象に行った、「非正規雇用の給与・待遇に関する企業調査(2024年)」の結果を紹介します。
今回の調査によると、45.7%の企業が正社員と非正規社員の基本給を改定しています。これは前年よりも増加しており、大企業では55.5%、中小企業では41.5%が改定を実施したと回答しました。最低賃金の引き上げや「同一労働・同一賃金」への対応が進む中、待遇差は徐々に解消されつつありますが、依然として企業規模による進捗の差が見られます。大企業と中小企業の間で待遇差の是正がどれだけ進むか、今後の動向に注目が集まります。
直近半年間で、約60.5%の企業がアルバイトの時給を引き上げています。特に建設・土木・設備工事業界では、平均491.5円の増額と他業種に比べて1.7倍以上の上げ幅を記録しました。人材確保が困難な状況が背景にあり、2024年問題への対応として、時給アップが必要不可欠となっています。
スポットワーカーの給与に関しても、直近半年間で40.9%の企業が引き上げを実施したようです。平均時給の引き上げ額は314.1円で、アルバイトの平均を上回っています。特に飲食・フード業界や介護業界での需要が高く、質の高い人材を確保するために給与条件と採用基準を上げています。この新しい雇用形態において、企業はどのような戦略を持っているのではないでしょうか。
今回の調査結果から、企業の非正規雇用に対する待遇改善が進んでいることがわかります。しかし、大企業と中小企業の間で進捗の差があることも事実です。企業は多様化する働き方に対応しつつ、待遇差の是正を進めるためのさらなる努力が求められます。今後もこの動向に注目し、労働環境の改善が進むことを期待しています。