2024/01/25 ギグワークス株式会社
昨今の人材採用市場の流れはどのように変化しているのでしょうか?
今回は、株式会社マイナビが人材採用に関して「採用実施」「手法選定」「雇用の決定」のいずれかの決裁権を持つ採用担当者(2,202名)を対象に行った、「マイナビ 人材ニーズ調査 2023年版」を紹介します。
今回の調査は、人材採用に関わる様々な担当者を対象に行われ、新たな傾向が明らかになっています。特に注目されるのは、正社員の中途採用が78.6%に達し、2年連続で増加している点です。また、2024年の採用ニーズは、全雇用形態にわたって高まると予測されています。
調査によると、特に「医療・福祉」「製造業」「運輸・輸送業」の業界で、ミドル層(40~54歳)の採用意向が高まっています。これらの業界では7割以上の企業がミドル層の採用を考えており、特に運輸・輸送業では、人手不足と高齢化が深刻な問題となっています。また、宿泊・飲食業では、パート・アルバイトから正社員への転換が39.8%に達し、コロナ禍以降の回復傾向が見られます。
企業の人材確保戦略にも変化が見られます。特に「非正社員からの正社員登用」が注目されており、これは10.6ポイント増加しています。新卒採用においても、慢性的な人手不足を補うための採用が増えていることが分かります。2030年までに重要性が高まると予想される人事施策では、「新卒採用を中心とした若手人材の確保」が52.2%で最も多く、企業の将来に向けた戦略的な採用が進んでいることが伺えます。
今回の2023年の人材ニーズ調査は、日本の企業が直面する人材採用の現状と将来の動向を詳細に分析しています。中途採用の増加、特定業界におけるミドル層の需要、非正社員から正社員への転換の増加など、多様な採用戦略が見られます。これらの動向は、企業がどのようにして人材不足の課題に対応し、将来の成長を目指しているかを示しています。特に、新卒採用の重要性の高まりや、ミドル層への期待は、企業の人材確保における新たな方向性を示唆しています。