2024/10/25 ギグワークス株式会社
近年、退職代行サービスの利用者が急増しているようです。
今回は、株式会社マイナビが2023年6月以降に転職した人と、2024年1~7月に中途採用を行った企業の人事担当者に行った、「退職代行サービスに関する調査レポート(企業・個人)」を紹介します。
今回の調査によると、退職代行サービスを利用して転職した人の割合は16.6%に上りました。特に「営業職」や「クリエイター・エンジニア職」での利用が目立っており、若い世代を中心にその利用が拡大しています。退職代行サービスを利用する主な理由として、「引き留められた(引き留められそうだ)から」が最も多く、全体の40%を占めています。加えて、「自分から退職を言い出せる環境でない」という声や「トラブルを避けるため」といった意見も多く見受けられます。この結果から、多くの人が退職の際に心理的な負担を感じていることがわかります。
企業側の対応にも変化が見られます。調査によると、2024年1月から6月の間に「退職代行サービスを利用して退職した人がいた」と回答した企業は約4社に1社、つまり23.2%にのぼります。特に、金融・保険・コンサルティング業界やIT業界など、ストレスの多い職場環境が見られる業種で、退職代行サービスを利用する傾向が強いことがわかります。退職代行を利用して退職する社員の増加は、企業側にも対応を迫る問題となってきており、これからますます注目を集める分野となるでしょう。
今後も退職代行サービスの需要は高まると予測されています。調査では、退職代行を利用した人の74.2%が「今後も利用したい」と回答しており、一度サービスを利用した経験がある人ほどその利便性を感じていることがわかります。また、今後退職代行を利用したいと考えている人も20.1%に達しており、利用者はさらに増える見込みです。この流れが続くことで、退職代行サービスは転職活動の一環として、ますます一般的な手段となっていくことでしょう。
退職代行サービスは、退職時の心理的な負担を軽減するための手段として、年々需要が高まっています。特に、引き留めやトラブルを回避したいと考える人にとって、頼れる存在となっています。また、企業側もこの変化に対応する必要があるでしょう。今後も利用者が増加することが予想される中で、退職の在り方そのものが変わっていくかもしれません。