2024/06/04 ギグワークス株式会社
あなたはシニア世代の就労環境についてどのように考えますか?
今回は、株式会社マイナビが、現在アルバイト就業中またはアルバイト就業を希望する非就業の40~70代を対象に行った、「ミドルシニア/シニア層のアルバイト調査(2024年)」を紹介します。
今回紹介するミドルシニア(40-50代)とシニア(60-70代)のアルバイト就業者に対する調査によると、経済的にゆとりがないと感じている人は全体の58.6%に達しました。特にミドルシニア層では66.2%と高く、シニア層でも48.2%が経済的な不安を抱えています。平均年収は106.1万円で、理想とする年収130.2万円との差が約24万円となっており、多くのシニアが現実の収入と理想の収入のギャップに苦しんでいます。
この結果から、シニア世代が経済的な理由でアルバイトを続ける必要があると考えられます。健康寿命が延びている現代において、収入を確保しながら生活の質を維持するための働き方が求められていると言えるでしょう。
調査によれば、定年退職前と比べて収入が減少したと感じているシニアは約9割に上ります。特に収入が半分以下に減少した人は60.4%と多数を占めています。また、60歳以上の定年退職者の53.1%が定年制の廃止を希望しています。この結果は、現在の定年制度がシニアの経済的な安定を妨げていることを示しています。
70代シニアの6人に1人が「80歳を超えても働きたい」と回答しており、その主な理由は経済的不安です。また、シニア層の41.9%が仕事探しの際に年齢の壁を感じています。特に「応募できる求人の件数が減った」という理由が最も多く、企業の高齢者雇用の実態と希望には大きな隔たりがあります。
このような状況から、シニア層が経済的な理由で長期間働くことを希望している一方で、年齢の壁によって就労機会が制限されている現実が浮かび上がります。政府や企業は、シニア世代の働きたいという意欲を支えるための環境整備が必要でしょう。
今回の調査は、シニア世代が経済的な不安を抱えながらも、働き続けたいと考えている実態を明らかにしました。定年制度の見直しや年齢にとらわれない雇用環境の整備が必要です。シニア世代が安心して働ける社会を実現するためには、政府と企業が連携して具体的な対策を講じることが求められています。