2023/12/20 ギグワークス株式会社
昨今では、非正規で働く人も増えてきていると感じられます。非正規雇用の最新トレンドはどうなっているのでしょうか。
今回は、株式会社マイナビが行った「非正規雇用市場における採用・求職動向レポート(2023年9-10月)」の結果を紹介します。
2023年9-10月の調査によると、非正規雇用者の求職活動は18.7%に達し、調査開始以来最高を記録しました。この活発化の背景には、最低賃金の大幅な改定や非正規雇用の時給のベースアップが影響していると考えられます。また、求職者の多くが「通いやすい勤務地」や「柔軟な労働時間」を重視しており、これが求職活動の増加につながっているようです。
非正規雇用者の中には、勤務地や労働時間が限定される「限定正社員制度」を利用して正社員になりたいと考える人が多くいます。実際、この制度を利用したいと思う人は56.3%に上り、特に30代では71.0%、20代では63.3%と高い意向を示しています。しかし、限定正社員制度を導入している企業は全体の30.8%にとどまり、需要と供給にギャップがある状況です。
非正規雇用市場における今後の展望として、限定正社員制度の必要性を感じている企業は59.1%に上りますが、実際に導入しているのは30.8%に留まっています。このことから、今後、人手不足を背景に限定正社員制度の導入が進む可能性が高いと考えられます。個人の生き方が多様化する中で、それぞれのニーズに合わせた働き方を提供することが、企業の人材確保や個人のキャリア形成にとって重要になってくるでしょう。
非正規雇用市場は、求職者のニーズと企業の対応の間に大きなギャップが存在しています。特に、限定正社員制度に対する需要は高いものの、実際に導入している企業は少ないのが現状です。今後、このギャップを埋めるために、企業はより柔軟な雇用形態を提供する必要があるでしょう。また、個人にとっても、自分のライフスタイルに合った働き方を選択できる環境が整うことは、キャリアの充実につながるはずです。