2022/02/24 ギグワークス株式会社
ギグワーカーという働き方をご存じだろうか。ギグワーカーとは、本業の空いた時間に短期・単発のバイトなどの副業を行う働き方を実践する人々を指す。彼らの実践する“スキマバイト“は現代社会においてどのような受け止められ方をしているのだろうか。
株式会社タイミーは、同社が展開するサービスの「タイミー」を利用しているワーカー、事業者のデータをもとに“スキマバイト業界”の動向に関する知見を発表した。
タイミーのアプリ内で掲載されている求人数によると、2021年のスキマバイト募集人数は2019年から約10倍になっているという。
募集人数を職種カテゴリー別に分析すると、「飲食」・「軽作業(物流など)」・「配達(デリバリー)」を筆頭に、ほぼすべての職種で求人の増加がみられたという。なかでも最も拡大の幅が大きかったのは軽作業(物流など)で、2019年比で約73倍だという。
仕事を掲載する事業者側だけではなく、働き手側のニーズも順調に拡大しているようだ。2021年のタイミー上の働き手の労働時間の年間総計が2019年から約11倍に拡大していることから、スキマバイトが大きく拡大して社会に順調に受け入れられていると考察している。
2021年を振り返ると、211日間は緊急事態宣言下、34日間はまん延防止等重点措置下という、通常の社会生活とはかけ離れた一年間だった。スキマバイト業界でも、「飲食」分野を中心に緊急事態宣言の発令が募集人数に大きく影響した。
年末シーズンなどの繁忙期には、飲食店での募集人数の需要が急激に高まり、平常時と比較し約10倍の募集が掲載された。固定の従業員を抱えることが難しい状況で、スキマバイトの働き手が繁忙期の飲食店を支えたといっても過言ではない。
コロナ禍である2021年は、事業者にとっても、働き手にとっても不安定な日々に悩まされる一年であったことは間違いないだろう。2022年は現状が継続することも踏まえ、双方にとってより柔軟な働き方が求められることが予想される。
このような状況で、ギグワーカーたちが実践する「スキマバイト」という新しい働き方がスタンダードとなる時代がやってくることもありえるだろう。