2024/05/20 ギグワークス株式会社
最近の企業の中途採用と個人の転職活動の傾向にはどのような変化があるのでしょうか?
今回は、株式会社マイナビが全国の企業、個人を対象に行った、「中途採用・転職活動の定点調査(2024年1月-3月)」を紹介します。
今回の調査によると、2024年第一四半期における企業の中途採用実施率は44.3%に達し、特にIT、通信、インターネット業界での採用意欲が高まっています。これは、技術革新の速さと市場の需要増加に応じて、即戦力となる経験豊富な人材を求める企業が増えているためと言えるでしょう。また、医療やフードサービスなど、人手不足が顕著な業界も採用活動を活発化させています。
逆に、転職市場では20代の活動率が低下しており、その主な悩みとして「自分に合った職業が分からない」「自分の強みが明確でない」という声が多く聞かれます。企業側が求めるスキルや経験が高くなる一方で、若年層は自身の市場価値を正確に把握し辛く、転職への不安を感じているようです。
また、中途採用時の給与を引き上げた企業は約37%に上り、更に多くの企業が今後給与を上げる予定です。この背景には、質の高い応募者を引きつけ、企業の競争力を維持するための戦略があります。給与を増額した結果、募集時の平均年収は約489万円となり、質の高い人材の獲得が期待されているようです。
今回の調査から明らかになったのは、中途採用市場における企業の積極性と、転職市場の変動です。特に企業は高いスキルを持つ人材を求め、そのためにはより高い給与を用意する傾向にあります。一方で、転職を考える若者は市場の要求に対応するスキルセットの構築が今後の課題となりそうです。中途採用と転職市場の両方において、適切な戦略と準備が今後のキャリア形成に大きく影響を与えることでしょう。